提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年8月31日水曜日

わたしの(好きな)言志四録 その85



110824

言志録 第85条




邦、道有れば、則ち君は大臣と権を譲る。
権は徳に在りて力に在らず。
邦、道無ければ、則ち君は大臣と権を争う。
権は力に在りて徳に在らず。
権、徳に在れば、則ち権、上に離れず。
権、力に在れば、則ち権、遂に下に帰す。
故に政(まつりごと)を為すには唯だ徳礼を以てするを之れ尚(とう)としと為す。


分かりやすい対比で、
ここでは、君に在るべき権が、臣にあることの非を、
政権が、力による場合には、徳=道にもとるものであると説く。
これは裏返すと、
徳=道にもとづかない政治は、その政権を力で争わざるを得ないことになる。
政権が転覆する時には、それ相応の必然があるということか。

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