提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年8月31日水曜日

わたしの(好きな)言志四録 その83



110822

言志録 第83条




大臣の言を信ぜずして、左右の言を信じ、
男子の言を聴かずして、婦人の言を聴く。
庸主皆然り。


大臣や男子は、その人の地位・立場から、その責任において意見する。
左右の者・婦人の意見に、その覚悟のあることは少ない。
両者の意見を少なくとも聴く必要はあるし、信じることも必要だが、
前者を蔑ろにすることは、
主人たる自らの立場そのものを蔑ろにすることになるのではないか。
凡庸な君主はそうだというのだ。
自らの天から授かった命を蔑ろにする。
それは自らを支えてくれる立場の人もまた天命であることを知らず、
蔑ろにしてしまう。

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