提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年6月14日火曜日

わたしの(好きな)言志四録 その14

110614

言志録 第14条


吾、既に善を資(と)るの心有れば、
父兄師友の言、唯だ聞くことの多からざるを恐る。
読書に至っても亦多からざるを得んや。
聖賢云う所の多聞多見とは、意正に此くの如し。


資善の心があってこそ、
より多く見聞きし、見聞きすればするほど、より謙虚に、
その中の善なるもののみを自らのものとすることができるという。

学問の手段である読書もまた、虚心により多く求めてこそ、
真の学問の為になる。

第3条のように、天に仕える心はなくてはならない。人に示そうという心はないほうがよい。

呂新吾の云う「その心を空(むな)しうして、天下の善を容れ」とは、このことか。

より多く見聞きすることで、どんどん人は謙虚になるのだ。


アラユルコトヲ / ジブンヲカンジョウニ入レズ二
ヨクミキキシワカリ / ソシテワスレズ

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