提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年6月24日金曜日

わたしの(好きな)言志四録 その24

110624

言志録 第24条


心の邪正、氣の強弱は筆画之を掩(おお)うこと能わず。
喜怒哀懼、勤惰静躁に至りても、亦皆諸(これ)を字に形(あら)わす。
一日の内、自ら数字を書し、以て反観せば、亦省心の一助ならむ。


願をかけて百日百回、心経を書いたことがある。
筆ペンを使ったが、ともかく毎日、字の間違いないように、
(間違えたら最初から書き直しなので)真剣に書き続けたが、
こうも毎日、同じ字を書きながら、多様な字面に、唖然とした。
(おかげで、諳んずることができるようになったが、)
実はこれ、自らとの対話だったのか。
自分が、いま如何なる状態か、反省するよい機会だったのだ。

そうだとして、わからないのは、
書かれた文字にあらわれる、自らのあり方は、
真の己れなのか、仮の自我なのか?

本当の自分と、もう一人の自分との関係は、外に現れる時、
どういうあらわれ方をするのか、
これからも 追究して参りたい。

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