110601
私の(好きな)言志四録 その1
言志録 第1条
凡そ天地間の事は、古往今来、陰陽昼夜、日月代わる代わる明らかに、四時錯(たがい)に行(めぐ)り、其の数皆な前に定まれり。
人の富貴貧賤、死生寿殀、利害栄辱、聚参離合に至るまで一定の数に非ざるは莫し。
殊に未だ之れを、前知せざるのみ。
譬えば猶お傀儡の戯の機関已に具れども、而も観る者知らざるがごときなり。
世人其の此の如きを悟らず、以て己の知力恃むに足ると為して終身役役として東に索め西に求め、遂に悴労して以て斃る。
斯れ亦惑えるの甚しきなり。(文化十年五月二十六日録す)
これを運命論ととるべきか、とるべきでないと考える。
人には、(人以外も)それぞれ使命があるのだと、
そこに生を受けている理由があるのだと、
それを見失ってじたばたするでないと、
自らの役割を早く見つけて全うせよと、
受けとめたい。
佐藤一斎先生42歳にこの達観。まさに不惑というところか。
この年にこの「其の数皆な前に定まれり」と喝破する、その境地に迫るべく、
これから 毎日一条ずつ 後を追って参りたい。
2011/05/31 9:00 撮影
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