提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年6月19日日曜日

わたしの(好きな)言志四録 その19

110619

言志録 第19条




面(おもて)は冷ならんことを欲し、
背は煖(だん)ならんことを欲し、
胸は虚ならんことを欲し、
腹は実ならんことを欲す。


天然自然のありようを自得することとは、
自らの身体にも大自然を感得し、
また心のありようと体の姿勢とが不可分なことに気づくこと。

対比の妙と普段の感覚と逆の違和感が、
大自然としての自らの身体と精神のあるべき姿を、
より印象的に実感させてくれる。

表情や頭の中は冷静に自他を惑わすことなく、
暖かさは背中に充満させて自他を安心させるべし。

こころは空にして善きことを容れることができるようにし、
腹は充実させて胆をすわらせるべし。

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