提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年6月8日水曜日

私の(好きな)言志四録 その8

110608

言志録 第8条


性分の本然を尽くし、職分の当然を務む。
此くの如きのみ。


この世に生まれてきたからには、
人間本来の良心を発揮し、自分の天職を全うすることに専心するべし。
自分の魂を磨きあげ、人物を練りあげる。
それぞれの人が、それぞれの与えられた場で、
自らの良知に気づき、その一燈を引っ提げて、世を照らすことに、一生を賭ける。
安岡師の「一燈照隅行」とはこのことと考える。

「性分」「職分」についての所説は
よくわかってないので下記に譲る。

性分とは、五常(仁義礼智信)のことで、
人間が本質的に持っている真心とのこと。

職分とは、孝悌忠信など、他人に対して尽すべき奉仕、
為すべき義務とのこと。五倫五常のうちの、五倫に近いか?
「五倫」は基本的な人間関係を規律する五つの徳目で、
父子の親、君臣の義、夫婦の別、長幼の序、朋友の信 とのこと。


これまでことわりなしに引用してきている
本文読み下しは、
川上正光氏全訳注の講談社学術文庫より。
解釈も参考にさせていただきつつ、

一斎翁が齢四十二歳より記した言志四録に、
逐条逐一随っていくことで、
同年齢になった自分がこれまで学んで身につけてきた
一燈=志=良知=魂=使命=天職という
自らの読みを確認修正して参りたい。

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