提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年7月26日火曜日

わたしの(好きな)言志四録 その56

110726

言志録 第56条




勤の反を惰と為し、倹の反を奢と為す。
余思うに、酒能く人をして惰を生ぜしめ、
又人をして奢を長ぜしむ。
勤倹以て家を興す可ければ、則ち惰奢以て家を亡すに足る。
蓋し酒之れが媒(なかだち)を為すなり。


穀氣の精である酒(第54条)。
酒は、「勤倹」に反するものではない。
しかし、「心の解放」や「人間関係の潤滑油」など、
酒の効能を云々することはできても、
「惰」と「奢」を助長するものであることを否定できない。

神に奉り、老人に気力を与える酒は、(第55条)
若年・壮年にはまだまだ不必要な薬であるということか。

そうであるならば、
ここは一念発起して、
老年に至るまでは酒を遠ざけ、「勤倹」に専念すべきか?

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