言志録 第56条
勤の反を惰と為し、倹の反を奢と為す。
余思うに、酒能く人をして惰を生ぜしめ、
又人をして奢を長ぜしむ。
勤倹以て家を興す可ければ、則ち惰奢以て家を亡すに足る。
蓋し酒之れが媒(なかだち)を為すなり。
穀氣の精である酒(第54条)。
酒は、「勤倹」に反するものではない。
しかし、「心の解放」や「人間関係の潤滑油」など、
酒の効能を云々することはできても、
「惰」と「奢」を助長するものであることを否定できない。
神に奉り、老人に気力を与える酒は、(第55条)
若年・壮年にはまだまだ不必要な薬であるということか。
そうであるならば、
ここは一念発起して、
老年に至るまでは酒を遠ざけ、「勤倹」に専念すべきか?
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