提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年7月28日木曜日

わたしの(好きな)言志四録 その58

110728

言志録 第58条




山岳に登り、川海を渉り、数十百里を走り、
時有ってか露宿して寝(い)ねず、時有ってか饑(う)うれども食(くら)わず、
寒けれども衣(き)ず、此は是れ多少実際の学問なり。
夫(か)の徒爾(とじ)として、明窓浄几(じょうき)、
香を焚き書を読むが若き、
恐らくは力を得るの処少なからむ。


学問の為の学問を戒めている。

身体的にも限界の状態を経験することの中で、
真に学ぶことができ、
力をつけることができるとは、
まさしく、「身につく」という身体的経験のことを言っていると思う。

40代でこのことを述べる時、
これまでの経験からの実感、
自らの身に付けた「学力」の感触とともに、
これから将来、身体的経験からも真に学ぶということを、
継続することができるかと、己に問うている。

学び続けることは、すごいことなのだ。

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