提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年7月31日日曜日

わたしの(好きな)言志四録 その61

110731

言志録 第61条




一芸の士は、皆語る可(べ)し。


なぜか。
世の為、人の為だからである。

皆 この世に生を受けている者はだれでも、
その人なりの役割を果たすために、今を生きている。(第10条)
その限り、皆、一芸の士である。

とすれば、自らの使命、志は、自分だけのものではない。
語るべし。
他の人のために。
自分が授かった能力の限り、世の為、人の為に尽すべし。

語る能力があり、
一芸に秀でた人物は、他の分野の一芸に秀でた者たちと、
同じ土俵で語り合い、理解し合えるということだ。
自らの一度きりの人生の使命に気づく時、
皆が一芸の士であるのだ。

だから、皆が語る能力があり、語るべきなのだ。
世の為、人の為に、自らの使命を全うする為に。

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