提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年7月12日火曜日

わたしの(好きな)言志四録 その42

110712

言志録 第42条




分を知り、然る後に足るを知る。


己の役割に気づいたとき、
自分の本分がどこにあるかわかる。
どこまでが自分の職分か、
自分の天分は何か。

それが全うされること、すなわち満足の状態である。
またそれは、己の役割を与えられ、それを担わせていただけるときの感謝の念も。

欲望には限度がない。どこまでいけば満足できるのか。
己の分度=限度がわかれば、それに満足できるというのか?

自分の使命を全うできてないことの、
恥の認識。
天命を全うするまで、これでいいというところはないのではないか。

分を知るとは、身分を弁えることというよりは、
恥を知ること、つまり自らの使命に気づくこと。

足るを知るとは、欲望をおさえた慎ましさより、
自らが存在できることへの感謝の気持、
己の生まれてきた役割を全うできたときの 満足感ではないのだろうか。

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