提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年7月19日火曜日

わたしの(好きな)言志四録 その48

110718

言志録 第48条




天尊(たか)く地卑(ひく)くして、乾坤(けんこん)定る。
君臣の分は、已(すで)に天定に属す。各其の職を尽くすのみ。
故に臣の君に於ける、当に畜養の恩 如何を視て、其の報(むくい)を厚薄にせざるべきなり。


「我れ既に天の物なれば、必ず天の役あり」(第10条)、
この認識が自らの生の前提であり、
天地が天地として定まっている大自然に生きる人間のあり方である。
それぞれが、その職分を全うするのみで、
相手が何をどれくらいしてくれるかの問題ではない。

それぞれがその職分を尽しながら、
それでも起こるべくして起こるのが大自然の変化なのだろう。
来るものは来るし、来ないものはこない。

0 件のコメント:

コメントを投稿