提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年9月11日日曜日

わたしの(好きな)言志四録 その101

110909

言志録 第101条




或ひと疑う。
成王、周公の三監を征せしは、
社稷を重んじ人倫を軽んぜしに非ずやと。
余謂う、然らずと。
三叔、武庚を助けて以て叛けり。是は則ち文武に叛きしなり。
成王、周公たる者、文武の為に其の罪を討ぜずして、
故(ことさ)らに之を縦(ゆる)して以て其の悪に党(くみ)せんや。
即ち仍(な)お是れ人倫を重んぜしなり。


成王と周公が、叔父(周公にとっては弟)の三監(三叔)を討伐したことは、
古代中国の周王朝の初期の三監の乱
決して人倫にもとることではなく、
三叔は、父である文王や兄である武王に叛いたことになるので、
人倫を重んじた故にこそ、叔父たちを討ったのだと。

社稷=国家=領土争いであり、権力争いだが、
人倫を重んじるが為の争いだということか?

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