提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年4月14日木曜日

たとえ明日世界の終りが来ようとも、私は今日リンゴの木を植える

檜の穴の中にムササビがいるが見えない

110405 再び、『稲盛和夫の実学 経営と会計』を読み直す。
= 原点を見つめなおす。

とりわけ、印象深く思い出すべきと感じたのが、「ダブルチェックによって会社と人を守る」の章だ。
「・・・仕事が、公明正大にガラス張りの中で進められるということは、その仕事に従事する人を、不測の事態から守ることになる。それは同時に、業務そのものの信頼性と、会社の組織の健全性を守ることにもなるのである。
このため「ダブルチェック」というメカニズムは、どんな事情があろうとも、ゆるがせにできない、徹底すべき原則である。」

「・・・経営哲学の根底にあるのは、『人の心をベースとして経営する』ということである。・・・人の心は大変大きな力を持っているが、ふとしたはずみで過ちを犯してしまうというような弱い面を持っている。人の心をベースにして経営していくなら、この人の心が持つ弱さから社員を守るという思いも必要である。これがダブルチェックシステムを始めた動機である。・・・社員に罪をつくらせないためには、資材品の受取、製品の発送から売掛金の回収に至るまですべての管理システムに、論理の一貫性が貫かれていることが必要である。個々の管理者のご都合主義によって、そのシステムの一貫性がそこなわれるようでは、わずかな管理者の判断ミスが、やがて、大きな問題へと発展してしまう。
『ダブルチェックの原則』を間違いの発見やその防止のためのテクニックであると考える人もいるかもしれない。しかし、このような厳格なシステムが必要な本当の目的は、人を大切にする職場をつくるためなのである。複数の人間や部署がチェックし合い確認し合って仕事を進めていく。このような厳しいシステムが存在することによって、社員が罪をつくることを未然に防ぎながら、緊張感のあるきびきびとした職場の雰囲気が醸し出されるのである。
このようにして経営を管理するシステムを正しく十分に機能させるようになって初めて、さらに次元の高い愛や利他の心にもとづいた経営ができるようになるのである。

稲盛氏の経営理念の背骨にある ヒューマニズム を感じさせられる。

コアバリューを企業の価値理念として導入したときに、「働く人の心が動いている会社」「会社の皆の心の動きが会社の活力を生み出す」ようになると感じたのと、
同じ種類の心の動きがここにはあると思う。


110406 『星野リゾートの教科書 サービスと利益両立の法則』(中沢康彦著 日経BP社 2010)より

大正十五年七月二十八日 星野温泉若主人の為に草す

成功の秘訣 六十六翁内村鑑三

一、自己に頼るべし、他人に頼るべからず。
一、本を固うすべし、然らば事業は自づから発展すべし。
一、急ぐべからず、自動車の如きも成るべく徐行すべし。
一、成功本位の米国主義に倣ふべからず。誠実本位の日本主義に則るべし。
一、濫費は罪悪なりと知るべし。
一、能く天の命に聴いて行ふべし。自から己が運命を作らんと欲すべからず。
一、雇人は兄弟と思ふべし。客人は家族として扱ふべし。
一、誠実に由りて得たる信用は最大の財産なりと知るべし。
一、清潔、整頓、堅実を主とすべし。
一、人もし全世界を得るとも其霊魂を失はば何の益あらんや。
人生の目的は金銭を得るに非ず。品性を完成するにあり。
以上


110407 今月も 半年に一度の 査定の時期、社内のスタッフ同士が、互いを評価し合う「360度評価」の時期が来た。

評価内容は下記の通り。仲間からの評価は、信頼なくして 受けとめられるものではない。

5.常に出来ている。4.よく出来ている。3.出来ている。2.たまに出来ている。1.できていない。0.不明評価できない で評価する。

360度評価項目一覧/2011
1.常にお客様の立場で考え、行動しているため感謝されている。
2.商品を常に探求し、サイバーストークの商品のこだわりを理解している。
3.1日の段取り、時間割を意識して能率が高い。
4.自分都合で仕事を選んでいないので助かる。
5.納期に対して、言い訳なく完了する。
6.私語をしながら作業をしていないので、正確。
7.仕事を中途でやめないで、最後までやりきる。
8.作業や依頼事項を終了後、報告をしっかり行うのでうっかりがない。
9.失敗を繰り返さないように努力している。
10.得意でない分野でも目的を理解して取り組める。
11.掲示板での確認、返答を怠らず、完了にするなどルールをしっかり実行できている。
12.マニュアルや作業の改善提案を常に考え実行している。
13.信頼していても、チェックもしっかりしてくれる。
14.成功ノウハウの作業手順を場当たり的に変えない。
15.相談をしながら進めるので行き違いがない。
16.いつも明るく元気で、周りが明るくなる。
17.全体を考えての個の発言、行動をしているので、皆に頼られている。
18.自分磨きを怠らず、成長しつづけている。
19.教えられ方は謙虚で、気持ちが良い。
20.教え方は丁寧で尊敬できる。
21.相手のことを常に考えて発言、行動してくれる
22.ありがとうと感謝の心を忘れない。
23.ごめんなさい。すみませんでしたと非を認める勇気がある。
24.こそこそ話をしないので、裏表がない。
25.小さいことに気がつき助かる。
26.できない理由を言わず、できる方法を口にする。
27.服装が整っていて清潔感がある。
28.体調管理がしっかりしており、休みがない。
29.車の外装、内装が綺麗で光っている。
30.無駄な経費を削除する為に、小さな努力を怠らない。
31.決められた場所に、決められた物を、その時に戻している。
32.サイバーストークを愛し、サイバーストークから愛されている。
33.メンバーと社外でも気軽に付き合いができている。
34.メンバーに信頼されている。
35.人に感動を届けることを常に意識できている。


110408 新年度PTA役員会

新学期始まり、総会の前の 学年委員や支部長さんたちとともに役員会開催された。
印象に残ったのは、校長先生(新任のイシザカ「コウジ」先生・・・最近はウケなくなったと嘆いておられた)の言葉。

「役を引き受けてくださり大変有難い。しかし、今日この場に出かけてくるときに、子どもたちにどういう背中を見せてきたかが重要。
面倒な役をいやいや引き受けて重たい足取りででかけてくるか、それとも、子どもたち、学校、地域の為に、一肌脱いで、喜び勇んで出かけてきたか。
学校では子供達に児童会や学級で積極的に委員や役に就いてみんなの為に働くことを大切にしている」と。

自らのあり方を反省させられた。
厄年に 人様の役に立つと良い厄除けとなる、などと言っている場合ではないのだ。


110409 伝説のバリューモーニング

会社では、毎朝朝礼時に、日替わりで18ある「コアバリュー」から一つ選び、それについて、ひとこと発表し合いながら、社内外での行動の指針となる、価値観について、理解を深めたり、確認し合ったりしている。
なかでも土曜日は出勤者が少ないこともあるが、平日10分ほどのところ、30分も1時間もかけて、何順も回りながら、一つのコアバリューを深めていく。
今日は「人が幸せを感じた時に、自分も幸せを感じられる人であれ」を4人で深めていった。
人の幸せを自分の幸せと感じることができるのはすばらしいが、なかなかできるものではない。
その中で、以前は自分のことにこだわり、他者との区別を大切にしていた時には、感じられなかった幸福感を今持てるようになっているのは、
自分と他人との区別が前ほど厳格に感じられなくなったからではないかとの気づきが発表された。
自他の区別にこだわらなくなった時に、他人の幸せを我がこととして感じることができるようだ。
人間としての良心がはたらくのは、そういう時かもしれない。致良知というのはそういう状態をいうのだろうか。
最近、そのような幸せな感覚、喜び、驚きの発見が 少なすぎるのではないか、との皆の思いから、
(会社では それを「WOW」と呼び、専用ボードに投稿し、皆の共感を得ることで、会社の内外をWOWであふれかえるほどにしたいのだが、
それがうまく機能してない現実があった)
そのようなWOWの発見、スタッフのまさに心の動きをどんどん取り上げて、それの数を、被災地の支援に結びつけることにした。
その決定が、今日の、70分もかけたバリューモーニングでなされたことも、「WOW」なことだった。


110410 中日新聞 2011.4.10 の記事より

「政府が支えているのではない。東北の人たちの静かな忍耐に政府が支えられているのだと思う」(宮沢賢治の東北・山田登世子氏「言論欄」)

「人が他者を信じる力は、他者に共感する能力に根ざしている。・・・共感にもとづいて立てられる信頼は、監視社会における信用とはちがう、素朴なものだ。だが、装置を用いない、この信頼の立て方をこそ、これからの社会の再建の土台におきたい」(永井良和氏「読書欄」)


110411 ガッツポーズが生まれた日(1974)だとか。ガッツ石松さんでしたかね。


110412 「信を人に取ること難し。人は口を信ぜずして躬を信じ、躬を信ぜずして心を信ず」言志録148条


110413 今の結論「信用は他者に求めるもの。信頼は自らの覚悟による。」

自信は自身

「明日世界の終りが来ようとも、私は今日リンゴの木を植える」私はこの言葉を 童門冬二氏のたび重なるご講演から教えていただいた。
マルティン・ルターの言葉とも、コンスタンチン=ゲオルグとも、いろいろ言われておりますが。

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