提一燈。行暗夜。勿憂暗夜。只頼一燈。
“一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂えることなかれ。只一燈を頼むのみ。” 佐藤一斎「言志晩録」十三条

2011年7月9日土曜日

わたしの(好きな)言志四録 その38

110708

言志録 第38条


心の形(あら)わるる所は、尤も言(げん)と色(いろ)とに在り。
言を察して色を観れば、賢不肖、人廋(かく)す能わず。


人物鑑定は、人が社会で人とかかわることを避けれない限り、
最も重要な素養のひとつに数え上げられるものである。
どんな人物を師とし、友とし、家族とし、志事を共にし、
どんな人物とかかわらないようにするか。

それを判断する手掛かりは、その人自身が見せてくれている。

人に見えるものとして、表に顕れるのは、
その人の容姿であり、発する声や言葉である。
その見える物を通して、見えないものへの思いをはせて、
言葉や顔色から、その人の本質を見抜けないようではいけないと。

わかっていたはずの、みえていたはずのものに、
なぜもっと早くに気づかなかったのか、
その反省を通して、
さらに人物鑑定の鍛錬を深めるべし。

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